2010年8月3日火曜日

100歳確認、苦慮…都内23区

 住民票移さず施設へ / 家族が面会拒否
東京都杉並区の都内最高齢とされる113歳の古谷ふささんが所在不明になっている問題で、読売新聞は3日、都内23区に対し、高齢者の確認状況を緊急調査した。多くが民生委員による面会などを通じて所在確認を行っているが、家族に面会を断られるなどして確認が難しいケースがあることがわかった。
 都によると、23区内には1月現在、100歳以上の高齢者が約2480人いる。
 板橋区では昨年9月と今春、民生委員が最高齢の女性の自宅を訪ねたところ、「外出が難しい」などと家族に面会を断られたという。同区生きがい推進課は「民生委員には、直接面会するよう頼んでいるが、家族に断られた場合は無理に家に上がるわけにはいかない」としているが、面会は今後も求めていく方針。
 一人暮らしの高齢者が多い豊島区では、75歳を対象に民生・児童委員が自宅を訪問する制度を導入しており、住民票を移さないまま施設に入所したり、親族と同居したりしているケースがあるという。
 今年度は対象を広げ、65歳以上の独居世帯と夫婦だけの世帯に調査を実施。75歳未満は郵送、75歳以上は自宅訪問で確認し、3年後にも同じ調査を行う方針。同区高齢者福祉課の星野浩昭課長は「地域の人たちが情報提供するようなシステムは徐々に機能しなくなっている」と話す。
 品川区は毎年9月、都に100歳以上の高齢者名簿を提出するのに合わせ、面会や電話などで確認している。このほか高齢者に祝いの品を贈る際、民生委員や区職員が自宅を訪れて手渡すが、家族が面会を拒む例などもあり、「全部は確認できていない」(高齢者いきがい課)という。渋谷区の担当者も「敬老金を渡す時などに確認しているが、100歳以上が約80人いて、すべての確認は物理的に無理」としている。
 一方、生きていれば111歳の男性の白骨遺体が見つかった足立区は3日、区内の99歳以上の高齢者約180人の所在確認を行うことを決めた。
 高齢者所在 国も調査へ
 東京都内最高齢とされる女性の所在が不明になっているなどの問題を受け、長妻厚生労働相は3日、閣議後の記者会見で「高齢者がどこにおられ、どういう状態なのか実態を把握していきたい」と述べ、国として調査に乗り出す方針を明らかにした。調査については、年齢の範囲を設けて調べる考えを示した。
2010年8月3日付(読売新聞)
続きは・・・http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=28795

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