2009年11月10日火曜日

酒井法子被告:「介護福祉士」にハードルだらけ

 懲役1年6月、執行猶予3年の判決を言い渡された酒井法子被告(38)は当面、介護福祉士の資格取得を目指すとしているが、介護現場からは厳しい意見が相次いでいる。スポットライトが当たる芸能界しか知らない酒井被告。慢性的な人手不足に悩まされている介護福祉士らは「とてもじゃないが彼女に務まる仕事ではない」と口をそろえる。
 介護福祉士への道を歩み出す酒井被告に、現場からは疑問の声が上がっている。東京都内で働く女性介護福祉士(35)は「男性を抱えて運ぶ力仕事もあるし相当体力がないと無理。まずは健康を回復することが先なのでは」、千葉県の男性介護福祉士(28)は「糞尿(ふんにょう)の処理などもある仕事。華やかな芸能界しか知らない人だし、とてもじゃないが彼女には務まらない」と言い切った。
 12年間の介護経験を持つ介護ジャーナリストの伊藤弘美さんは「熱意があれば資格は取れる」としたが「現場がうまく受け入れてくれるかが課題」と指摘。介護問題の講演活動などに取り組む介護ジャーナリストの小山朝子さんは「裁判で心証のことを考えての発言なら、長続きはしない。介護職の平均月収は19万円程度。芸能界と比べものにならないほど安い。離職理由のトップが報酬」と話した。
 介護福祉士の資格を取得するには(1)厚生労働省が指定した専門学校などの養成施設を卒業(授業期間2年以上)する(2)介護実務を3年以上経験した上で国家試験に合格する--のいずれか。2012年からは養成施設を卒業した者も国家試験を受けなければならなくなる。酒井被告は資格を取得しても、法律上の要件で、執行猶予期間を終えた日から2年間は介護福祉士になることができない。
 国家試験は年1回の実施で、昨年は14万2765人が受験し、7万3302人が合格。ある女性看護師(37)は「これまで3回受験し、まだ合格していない。酒井さんは薬をやめるのも大変だろうし勉強どころじゃないと思う」と話した。また、薬物依存からの回復を支援する民間施設「名古屋ダルク」の柴真也代表(38)は「薬物を簡単にやめられる人は皆無。回復に努めることが先決で、そうしないと介護も子育てもままならない」と指摘した。
2009年11月10日付(スポニチ)
続きは・・・http://mainichi.jp/enta/geinou/news/20091110spn00m200018000c.html

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