2010年6月3日木曜日

民主代表選:菅氏、3日夕に出馬会見 対立候補探る動き

 鳩山由紀夫首相の辞任表明に伴う民主党代表選(4日)は3日、すでに出馬表明した菅直人副総理兼財務相(63)が党内各グループとの調整を本格化させる一方、小沢一郎前幹事長を支持するグループからは、対立候補擁立を模索する動きが続いた。「ポスト鳩山」に有力視される菅氏が小沢氏頼みの党運営から脱却できるのか、党内では神経戦の様相が強まっている。菅氏は3日夕、記者会見を開き、政策や党と政権運営に関する考え方を明らかにする方針だ。
 菅氏のグループは3日朝、選対本部を設置した国会近くのホテルに主要メンバーが集まり対応を協議した。側近議員は取材に対し「小沢氏と組むのか切るのか、菅氏は最後まで言わない」と発言。小沢氏と連携をする姿勢を示せば「非小沢」の反発を招き、距離を置けば「親小沢」の対立候補擁立の動きを刺激しかねないためだ。
 「国民的な人気は前原(誠司国土交通相)、岡田(克也外相)とはっきりしているが、2日しかない。社長が辞任したから副社長が昇格するしかない」。「非小沢」の後見人の渡部恒三元衆院副議長は3日朝、記者団にこう語り、菅氏を後押しする考えを示した。
 菅氏は同日午前、衆院議長公邸に横路孝弘議長、衆院議員会館に岡田外相をそれぞれ訪ね、支援を要請した。
 これに対し、小沢氏に近いグループからは、菅氏の立ち位置をめぐってけん制する声が相次いだ。
 一部に擁立論のある樽床伸二衆院環境委員長は同日朝、記者団に対し「前向きに検討している」と語った。民主党創設メンバーの菅氏に対し「新しいリーダー像を求めたい」(三井辨雄前国対委員長代理)との声もあり、午後、会合を開いて改めて対応を協議する。
 小沢氏周辺は「3日昼にならないと小沢氏の意向は分からない」と語る。菅氏が2日申し入れた小沢氏との会談は3日朝の段階で実現しておらず、小沢氏は菅氏のスタンスや党内情勢を見極めているものとみられる。
 野田佳彦副財務相は同日朝、民放のラジオ番組で「影響力のある人がかいらいを使ってはいけないというのが問われる」と語った。さらに「クリーンな意欲をどう国民に見せるか。新しい代表には病巣をえぐり出してほしい」と語り、菅氏に「政治とカネ」の問題が付きまとった小沢氏と一線を画すよう求めた。
 前原国交相のグループも同日午前に対応を協議する。
 民主党は3日午後4時から、党本部で立候補予定者に対する事前説明会を開く。4日は午前9時から立候補を受け付け、11時から衆院別館講堂で両院議員総会を開き、候補者の演説などをしたうえで投票する。衆院307人、参院116人の国会議員計423人の投票で選出する。新代表の任期は、鳩山代表の残存期間の9月末までとなる。【小山由宇、笈田直樹】
2010年6月3日付(毎日新聞)
続きは・・・http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100603k0000e010043000c.html

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