2010年11月15日月曜日

【スウェーデンの福祉用具】(2)歩くときは歩行車を

日本で普及していないもう一つの福祉用具が「四輪歩行車」です。日本では「四輪歩行車」よりも「シルバーカー」を使う高齢者が圧倒的に多い。

 四輪歩行車はハンドルが体の両脇に来る。ハンドルの中に入る形で歩くから、高齢者は上半身が起き、腰が曲がりません。安定感があり、ブレーキもかかります。

 シルバーカーは買い物カート型で、持ち手が歩く人の正面に来る。だから、歩くときに腰が曲がり、体が安定しない。あれは危ない。歩行を助ける道具ではありません。

 福祉用具には使う目的があります。四輪歩行車の目的は車いすを使わないようにすることです。車いすになると、生活が一変する。食事、起床、入浴、すべての面で必要な介護が増える。

 例えば、車いすだとトイレまで時間がかかるから、オムツを外すのも難しくなる。床ずれもしやすい。町中でゴロンゴロンと走る戦車みたいな車いすに1日座ってみてください。痛いです。少しずつ床ずれが生じる。排泄(はいせつ)ケアに悪影響が出るのは当然です。

 日本は世界最高の車を作る国なのに、世界最悪の車いすが使われている。とても不思議です。

 介護が必要になると、受動的になるのは身体だけではない。精神も受動的になり、日常生活が変わります。日常生活を守るために、福祉用具を使いましょう。福祉用具は介護度を悪化させない、すごく大きな役目を担います。(舞浜倶楽部総支配人 グスタフ・ストランデル談)

2010年9月3日付(産経ニュース)

続きは・・・http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/100910/sty1009100827001-n1.htm

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