私は剣道をきっかけに日本に関心を持ち、日本の高校に留学。スウェーデンに戻って、ストックホルム大学の東アジア学科で学び、再び訪日。京都大学の故外山義(とやまただし)先生の指導で日本の介護現場を調査しました。今は妻と2人の子供と日本で暮らし、介護付き有料老人ホームや認知症デイサービス、小規模多機能型施設などを運営しながら、ライフワークである高齢者福祉の向上に取り組んでいます。
日本には日本製の良い福祉用具があるのに、あまり普及していないものがあり、とても残念に思っています。まず、リフト。起きたり座ったりが難しい高齢者の移動に、スウェーデンではリフトを使います。施設だけでなく、家庭では天井据え付けのリフトがあり、ベッドから車いすなどへの移乗に使われます。
日本では、施設にリフトを導入しても使われていないケースがある。介護職が「ヨイショッ」と、高齢者を持ち上げて介護をしています。「急いでいる」とか、「しようがない」という理由で。
スウェーデンでは、介護職が1人で高齢者を持ち上げてはいけないことになっています。それをすると、介護職が体を壊しても保険の対象になりません。だから、介護現場では「絶対にしてはいけない」と徹底します。
リフトを上手に使えば、介護職の腰の痛みは軽減されます。介護される高齢者の方にも安定感や安心感がある。
福祉用具を使うには、用具の質も大切ですが、何のために使うのかを明確にしないとうまくいきません。だから、スタッフへの教育はとても大切です。(舞浜倶楽部総支配人 グスタフ・ストランデル談)
2010年9月3日付(産経ニュース)
続きは・・・http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/100903/sty1009030806002-n1.htm
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