2008年11月7日金曜日

ヒトの大脳組織 ES細胞で作製…理研グループ

 様々な臓器の細胞に変化できる人の胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から、大脳の組織を作り出すことに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹グループ・ディレクターらが世界で初めて成功した。
 新型万能細胞(iPS細胞)でも可能といい、アルツハイマー病などの原因解明や再生医療、新薬開発への応用が期待される。科学誌セル・ステムセル電子版で6日、発表する。
 研究グループは約3000個の人のES細胞を直径0・2ミリ・メートルの粒状に固め、神経細胞に変化しやすくなる成分を加えて50日間培養。粒は大きさ1~2ミリ・メートルのマッシュルームのような形に成長し、内側に胎児の大脳皮質と同じ4種類の神経細胞の層ができていた。大脳皮質特有の電気信号を出すなど、神経活動も自発的に行うようになった。
 今後、大人の大脳皮質と同じ6層構造の組織作製を目指す。笹井さんは「生体により近い環境で、薬の副作用やワクチン開発などの研究を進められる。将来は傷んだ神経の再生医療にもつながる」と話している。
続きは・・・http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081106-OYT8T00244.htm
2008年11月7日付(読売新聞)

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