2009年4月25日土曜日

豚インフル 人・人感染

メキシコ、患者1000人超す
 【ワシントン=山田哲朗、リオデジャネイロ=小寺以作】米疾病対策センター(CDC)は24日、メキシコの豚インフルエンザ患者から採取したウイルスとアメリカの患者のウイルスが一致したと発表した。
 メキシコとアメリカの離れた地域で、同じウイルスの人から人への感染が確認されたことで、流行拡大の懸念が高まってきた。世界保健機関(WHO)は、患者が1000人を超えたメキシコへ、専門家チームを派遣するとともに、25日午後(日本時間同日夜)に緊急委員会を開き、危険度の分析を急ぐ。
WHO きょう緊急委
 メキシコのコルドバ保健相は24日、豚インフルエンザで死亡した疑いがある患者はメキシコ市、サンルイスポトシ、オアハカ州を中心に68人に増え、うち20人は感染による死亡が確認されたと発表した。メキシコでは例年2~3月にインフルエンザが流行するが、今年は首都メキシコ市を中心に4月を過ぎても感染や死者が報告されていた。
 一方、米国では、カリフォルニア州サンディエゴ周辺で子供の患者が新たに1人見つかり、テキサス州の患者を含め計8人となった。1人が入院しただけで全員が回復した。
 メキシコで多数の死者が出るなど症状が重いことについて、記者会見したCDCのリチャード・ベッサー所長代行は「ほかのウイルスが同時感染しているなど、何か別の要因が働いているかもしれない。疫学調査が必要だ」と話した。CDCは、警戒体制を強化していく方針。ただ「現時点で、大流行の宣言には時期尚早」とし、当面、メキシコへの渡航制限などの措置はとらない。
 ウイルスの遺伝子解析は、CDCと、メキシコの依頼を受けたカナダの保健当局がそれぞれ実施。メキシコの患者から採取したウイルス検体の5割~7割近くで、米国で確認されたH1N1型のウイルスと遺伝子が一致した。
 官邸に連絡室
 厚生労働省は25日午前11時から緊急記者会見を開き、難波吉雄・新型インフルエンザ対策推進室長は「現段階では、豚インフルエンザが新型インフルエンザになるかどうかは不明。世界保健機関(WHO)が新型と判断した場合、すぐに対策行動計画に移れるよう、関係省庁と準備を進めている」と述べた。
 農林水産省は24日深夜、全国の動物検疫所に対し、生きた豚を輸入する際には豚の状況を観察し、発熱など感染が疑われる場合には、ウイルス抗体検査を行うよう通知した。
 政府は25日午前、首相官邸の危機管理センターに、「海外における豚インフルエンザ発生に関する情報連絡室」を設置した。同日午後、内閣府で関係省庁連絡会議を開く。
2009年4月25日付(読売新聞)
続きは・・・http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090425-OYT8T00476.htm

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