2008年8月18日月曜日

再生する演歌・歌謡ビジネス【Part.3】大御所が“魂”に震えた、全盲の高校生歌手「清水博正」

 なぜ今、演歌や歌謡曲なのか。J-POPに押され、衰退する一方だったはずだ…。ジェロ、清水博正、秋元順子、この3人のヒットに至る道筋をたどることで、演歌・歌謡ブームの背景に迫りたい。
(文/麻生香太郎)

健康ランドのカラオケで“デビュー”
 2008年2月、「雨恋々」でデビューした清水博正は、まだ17歳。生まれつき全盲で、現在は盲学校に通いながら歌手として活動する。「雨恋々」は新人の演歌としては極めて異例の10万枚に迫るロングセラーになっている。得意とするのは王道といえる純演歌。まるで女性を思わせるほどの透明な高音を、裏声も交えて巧みに操る。
幼いころから外出することが少なかった清水博正は、祖父の影響で、家の中にあった演歌や歌謡曲のカセットを聴くのが一番の楽しみだったという。特に好きだったのは歌川二三子や三橋美智也。哀愁漂う節回しに、心を奪われた。二葉百合子の「岸壁の母」など、特に気に入った曲は、テープがすり切れるまで繰り返して聴いていた。そして、耳と記憶力がよく、歌詞を覚えるスピードは考えられないほど早かったという。
 9歳のとき家族と訪れた健康ランドのカラオケで、歌を披露する機会があった。そこで歌うことの喜び、歌で人を喜ばせることの喜びに目覚めた。歌い始めると人々が足を止め、あっという間に人だかりができ、拍手喝采を浴びたという。その後も、温泉施設や福祉施設など、さまざまな場所に招かれて歌うようになる。
続きは・・・http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20080811/1017549/?bzb_pt=0
2008年8月18日付(読売新聞)

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