2008年6月12日木曜日

全盲・全ろうの福島氏に博士号、11日に東大で授与式

目と耳がともに不自由な東京大学先端科学技術研究センターの福島智・准教授(45)に、博士号が授与されることが決まった。
 全盲ろう者の博士号取得は日本で初めてといい、11日に東大駒場キャンパスで授与式が行われる。
 福島准教授は9歳で失明、18歳の時に聴力も失ったが、母親の令子さん(74)が点六つを組み合わせる点字を応用して、両手の指6本で福島さんの手をとんとんとたたく「指点字」を考案。盲ろう者として、国内で初めて大学(東京都立大)に進学した。
 障害者と社会のあり方を研究している福島准教授は、6年ほど前から博士論文の準備を始めた。言葉のない世界に陥った状況から、指点字で他人との意思疎通が再び可能になる過程を、日記や作文、録音テープなどの資料や、親や友人といった関係者の証言を基に分析。コミュニケーションでは口調や声の強弱といった話しぶりや間の取り方など、言葉の内容以外の感覚的な情報がいかに重要かを考察している。
 「人生をかけて、自分しかできない実験を続けているようなもの」と話す福島准教授は「コミュニケーションは空気や水や食べ物と同じぐらい重要だ」として、盲ろう者などへの支援の重要性を強調している。
続きは・・・http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080607-OYT1T00402.htm?from=navr
2008年6月7日付(読売新聞)

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