2010年7月14日水曜日

全盲女性が点字訴状、被告の名古屋市も点字答弁

 障害者自立支援法に基づく名古屋市の認定を不服として、全盲の女性が同市を相手取り、認定処分の取り消しを求める訴訟を起こし、14日、名古屋地裁で第1回口頭弁論が開かれた。
 女性は「他人の手を借りずに訴訟を行いたい」と、自ら点字で訴状を作成。市側も、女性の障害に配慮した同地裁の意向を受け、点訳付きの答弁書を提出しており、双方が点字で主張を交わす異例の訴訟が始まった。
 女性は同市熱田区の針きゅう師梅尾朱美さん(59)。生後10か月で失明し、2006年、同市から同法に基づく障害程度区分を「4」と認定されたが、09年には最も軽い「1」とされたため、十分な福祉サービスが受けられないとして提訴に踏み切った。
 全日本視覚障害者協議会(東京)によると、点字の訴状が裁判所に提出されたのは初めて。同地裁は3月末の提出時はいったん受け取りを保留したが、4月に受理した。梅尾さんらによると、地裁はその後、梅尾さんから点字を平仮名に変換したデータを取り寄せ、印刷した上で点字訴状とともに市に送達する一方、市側には提出する訴訟資料に点訳を付けられるかどうか打診。市は、答弁書については通常の仮名書きのものに点訳を付けることを決めた。今後、提出する準備書面なども点訳するかどうかは、「裁判所や原告と協議して決めたい」としている。
 14日の口頭弁論では、訴状や「請求の棄却を求める」とした市側の答弁書が陳述されたほか、梅尾さんが意見陳述を行い、「点字の訴状を受理し、障害に配慮してくれた裁判所に感謝したい」などと述べた。
2010年7月14日付(読売新聞)
続きは・・・http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100714-OYT1T00472.htm

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