2009年9月24日木曜日

全精社協元次長を横領容疑で聴取 政治家に数百万円?

 全国の障害者施設で組織する社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協、事務局・東京)が国の補助金を流用するなど不正な経理をしていた問題で、大阪地検特捜部は24日、協会の資金を着服したとする業務上横領容疑で逮捕状を取った会計担当の元事務局次長(58)=さいたま市北区=に任意同行を求め、事情聴取に踏み切った。自宅の家宅捜索に入り、午後にも逮捕する方針。
 特捜部は、元次長が国の補助金や加盟する施設の年会費を死亡した元職員の口座にプールするなどして協会の裏金をつくり、一部を着服したとみている。特捜部は協会が政治家のパーティー券を購入した領収書なども入手しており、裏金から少なくとも数百万円が政治家らに流れたとみて追及する。
 特捜部の調べによると、元次長は05年から昨年までの間、全精社協の口座から複数回にわたって現金を引き出し、計約1千万円を着服した疑いがある。馬券の購入など私的流用が確認されているという。横領総額は1千数百万円にのぼるとされる。
 特捜部の調べでは、元次長は昨年11月に退職するまでの約6年間、国の補助金や加盟する障害者施設の年会費などが入金される複数の口座を管理していた。05年ごろからは、03年に亡くなった元女性職員の口座を経て、元次長の個人口座に資金が移動されていたという。
 また特捜部は、厚生労働行政に詳しいとされる前自民衆院議員のパーティー券を07年度に協会の資金で120万円分購入したとされる領収書を、すでに全精社協側から入手している。特捜部は協会の現金が引き出された形跡などから、元次長が捻出(ねん・しゅつ)した裏金の少なくとも数百万円がこうした資金に使われた可能性があるとみて調べる。
 これまでの特捜部の調べでは、全精社協が障害者自立支援の調査・研究目的で厚労省から受け取った07、08年度の補助金計5千万円余りの大半が、運営する精神障害者支援施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)の人件費などに流用された疑いも判明。特捜部はこの点についても立件の方針を固めている。
2009年9月24日付(朝日新聞)
続きは・・・http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200909240072.html

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