2009年5月22日金曜日

マスク品薄、完売も…「どこなら買える?」相談相次ぐ

 新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の国内での感染者拡大を受け、各地の薬局などでマスクの品薄状態が続いている。
 企業や行政機関からの大量発注が相次いだこともあり、店頭への供給が追いついていないためだ。ネットオークションでは数百枚単位でまとめ売りされるケースもあり、厚生労働省も「少々、過熱気味。対策はマスクだけではないのだが」と当惑する。メーカーは増産体制を強化しており、「近々、安定的に供給できそうだ」と話している。
 東京・渋谷区のドラッグストア「マツモトキヨシ渋谷Part2店」では21日、開店から並べた大人用ガーゼマスク約200点が、昼頃には完売した。大量に買いだめする客が相次いだため、前日から1人で購入できるマスクを1~2点に制限したが、それでも予想以上の売れ行きだったという。
 「完売」の張り紙を前に、神奈川県大和市の派遣社員三沢めぐみさん(34)は、「不安になって買いに来たのに。自宅近くの薬局でもう一度探してみる」とため息をついた。
 東京都によると、都内の発熱相談センターには、先週頃から「マスクが買えない」「どこなら買えるだろうか」といった相談が相次いでいるという。
 新型インフルエンザの発生を受け、メーカー側には、備蓄を確保したい企業や病院、自治体などからの注文が相次いでいる。しかし、4~9月は本来、家庭用マスクの減産期で、10~3月に比べて半分の約5億枚しか作らないため、生産体制も縮小されていた。
 神戸市のマスク製造会社「メディコム・ジャパン」は、メキシコで新型インフルエンザが発生した4月下旬以降の約1か月間で、例年の1年半分の注文を受けた。数十万枚の注文をしてきた企業もあり、「ドラッグストアなどに回す分まで作れない」という。
 マスク購入熱の高まりについて、厚労省の新型インフルエンザ対策推進本部の担当者は「手洗いとうがいもして、初めて感染が防げるのに、マスクだけ注目されてしまった。これほどの品切れは予想外だ」と話す。
 同省は4月末、業界に対し、マスクの増産と安定供給を要請。これを受け、全国のマスク製造会社42社で作る「全国マスク工業会」は、月約3億枚の製造を目指して増産を始めており、「徐々に品薄状態は解消されるはず」(同工業会幹部)としている。
2009年5月22日付(読売新聞)
続きは・・・http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090522-OYT1T00052.htm?from=main1

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