2007年12月23日日曜日

聴導犬、湖国デビュー 守山の女性「範囲行動広がる」

 聴覚障害者の「耳代わり」となって生活を補助する聴導犬が滋賀県で初めて誕生し、滋賀県守山市播磨田町、織物会社勤務中川恵美子さん(48)と暮らし始めた。中川さんは21日、同市福祉保健センターでかわいいパートナー「ラン」を披露し、認知度が低い聴導犬について「多くの人に知ってほしい」と訴えた。

 生まれつき聴覚に障害がある中川さんは、2年前に聴導犬の存在を知り、利用を希望していた。補助犬の育成や訓練を行う日本サポートドッグ協会(奈良県)が育てた犬と一緒に5月から5カ月間訓練を積み、今月初めに国の認定試験に合格。聴導犬としてのデビューが決まり、同協会が中川さんに貸与した。

 ランはミニチュアダックスフントの2歳6カ月の雌。中川さんが発音できる名前を付けた。音への反応がよく、作業意欲も高い。インターホン、キッチンタイマー、目覚まし時計、呼び鈴の4種の音を聞き分け、音を聞くと、前足で中川さんの体を触って知らせ、その場所まで誘導する。

 中川さん宅には、音の鳴る道具は無かったが、ランとの生活を機に目覚まし時計やタイマーを設置。「音」の存在を初めて実感できたという。中川さんは「ランがいるので安心して生活でき、とても幸せです。これから少しずつ行動範囲を広げていきたい」と喜ぶ。

 同協会によると、聴導犬は、全国に13頭(1日現在)しかいない。盲導犬に比べ認知度は低く、「多くの人がランを目にすることで、聴導犬の存在を知ってもらえたらうれしい」(山本明子事務局長)という。

続きは・・・http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2007122200031&genre=O1&area=S20

2007年12月22日付(読売新聞)

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