2008年9月11日木曜日

自民総裁選告示 大きな「構想力」が問われる(9月11日付・読売社説)

 「結党以来の危機」を脱する契機になるのか。自民党総裁選が9月10日、告示された。
 石原伸晃・元政調会長、小池百合子・元防衛相、麻生太郎幹事長、石破茂・前防衛相、与謝野馨経済財政相の5氏が立候補を届け出た。
 麻生氏を除く候補は、派閥の領袖(りょうしゅう)ではない。小池氏は女性として初の出馬だ。各派の議員個々の横断的な支持と、党員票の争奪が勝敗のカギを握る。
 現時点では、立候補4回目の麻生氏が議員票固めで優位に立っており、選挙戦は麻生氏を軸に展開される見通しだ。
 自民党は現在、過去に例をみないような挑戦を受けている。
 昨夏の参院選で自民党は、民主党に第1党の座を奪われた。先に3選された小沢民主党代表は、次期衆院選の小選挙区選で「何としても過半数を獲得する」と表明、「自民党中心の政権に終止符を打つ」と強調した。
 麻生氏は、今回の総裁選について、小沢代表を相手に「戦う人」を選ぶ選挙と位置づけている。総裁選は、近づく衆院選の前哨戦の色合いを深めつつある。
 5氏の公約や討論の内容は、自民党の衆院選の政権公約に反映されることになろう。
 各候補とも発言に責任を負わねばならない。といっても臆(おく)することはない。「何を実現したいのか」を明確に語るべきである。
 経済政策が争点とされるが、それにとどまってはなるまい。インド洋での海上自衛隊による給油活動の延長、北朝鮮の核廃棄や拉致問題の解決などは焦眉(しょうび)の急だ。
 衆院選で自民党が勝利しても、衆参ねじれ状況は解消しない。国会機能を回復させるためにどうすべきか。それも問われる。
続きは・・・http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080910-OYT1T00784.htm
2008年9月11日付(読売新聞)

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