2008年9月19日金曜日

太田農水相辞任へ 汚染米問題で引責

 太田農水相は19日、農薬などで汚染された事故米の不正転用問題をめぐる一連の農林水産省の対応の責任をとり、同日の閣議後、福田首相と会談して、辞任する意向を伝えた。首相も同日中に辞任させる方針だ。
 太田農水相は同日の閣議後の記者会見で、「事故米が社会的に大きな問題となり、責任を取ることにした。再発防止策もほぼ固まり、一つの節目だと思った」と辞任する理由を説明した。
 5日に発覚した事故米不正転用をめぐっては、11日の記者会見で「私どもに責任があると今の段階では考えていない」と発言した白須敏朗事務次官が19日付で辞任。一方、太田農水相も12日の民放の収録番組で「人体に影響がないことは自信をもって申し上げられる。だからあんまりじたばた騒いでいない」などと発言し、野党側は「こんな発言を続けられたら国民はたまったもんじゃない。即刻やめるか、総理が罷免すべきだ」(民主党の鳩山由紀夫幹事長)と責任を追及する構えを見せていた。
 農水相と事務次官がこの時期に辞任の意向を示した背景には、こうした同省首脳の発言に加え、不正転用拡大の実態や、不正転売業者による接待問題などが次々と明るみに出るなかで、同省としてけじめをつけないことには、野党側の攻撃にさらされ、10月末に実施される見通しの総選挙にも影響しかねないとの首相官邸の意向も働いたとみられる。
 太田農水相は衆院福岡3区選出で当選8回。03年には早大サークルの強姦(ごうかん)事件をめぐり、「集団レイプする人はまだ元気があるからいい」と発言。農水相就任後も中国製冷凍ギョーザ事件などに関する食の安全にについて、「社会主義の国と日本のような民主主義の国は違っていて、消費者としての国民がですね、やかましくいろいろというと、それに答えざるを得ない」などと発言し、野党側から批判を浴びた。
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2008年9月19日付(朝日新聞)

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