2009年8月22日土曜日

「民主300超獲得」自民に逆郵政ショック

 各社の衆院選序盤情勢で、民主党が「300議席超の勢い」と伝えられたことに21日、自民党内に衝撃が走った。前回の郵政選挙では、自民党が序盤で優位に立ったまま圧勝しており、「逆郵政現象」と警戒している。麻生太郎首相(68)は街頭演説で激しく民主党を批判したが、情勢については「聴衆の反応は悪くない」と、どこまでもオレ流だった。民主党は、幹部が楽観論の封印に躍起だ。「逆郵政」は実現するのか、それとも覆るのか。
 民主党の戦いについてこの日、「単独過半数を確保し、300議席を超す勢い」(読売)、「300議席超が当選圏」(日経)と報じられた。20日には朝日が「300議席台をうかがう勢い」と報道。公示直後の段階で、大手メディアが民主圧勝を伝え、自民については「半減以下も」(日経)と惨敗予想となった。
 自民党内では「まさか、こんなに数字がいいとは…」と、言葉を失う関係者も。「300ショック」は拡大している。くしくも前回05年の郵政選挙で、投開票の約1週間前、各社が「自民単独過半数の勢い」と伝えた。今回、民主党は、当時の自民党と全く同じ状況。しかも当時、自民党の予想議席数として「300超」はなかった。「歴史的大勝」といわれた郵政選挙の自民党をも上回る可能性が指摘されただけに、ショックの度合いも大きい。
 河村建夫官房長官は会見で、「政権交代のトレンドだけで、日本の運命を託していいのか」とした上で、巻き返しに全力を挙げる姿勢を強調した。そんな中、ただ1人強気なのが麻生氏だ。この日は福島、埼玉両県を遊説。JR川口駅前の演説では、インド洋での海上自衛隊給油活動に対し、民主党の対応の変化に触れ「こういうのを、ぶれたと言う」と指摘。「政権交代の先に何がある。政権交代で景気が後退する」と、民主党批判に多くを割いた。
 移動中の新幹線では、記者団に「東京都議選のころが自民党は(支持が)底だった。1カ月前と今とではずいぶん変わってきているのではないか」と、持論を展開。「序盤戦。悪い、悪いと言われて覚悟したが、聴衆の反応は悪くない」と強調した。大宮駅~川口駅間はJRで移動、乗客と言葉を交わした。悲観的な様子はみじんもなかった。
 街頭では、民主党が鹿児島の集会で日の丸を切ってつくった党旗を掲げたことなどを批判した内容の冊子も配布された。選挙戦も、いよいよ後半戦。麻生氏の強気は、このままどこまで続くのだろうか。
2009年8月22日付(日刊スポーツ)
続きは・・・http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20090822-533952.html

0 件のコメント: