2009年8月14日金曜日

東名高速の全面復旧延び延び… 見通し甘く、突貫工事の工法を急きょ変更

 駿河湾を震源とする静岡の震度6弱地震で崩落し、通行止めとなっている東名高速上り線の焼津-袋井間は、15日中の全面開通を目指して復旧工事が進められている。中日本高速道路はお盆のピークを控え、早期の再開を最優先に突貫工事を敢行。だが、見通しの甘さから工法変更を余儀なくされ、開通時期が延び延びとなった。
 中日本高速の高橋文雄社長は13日の記者会見で「お盆で通行量のピークを迎える時期に、多大なご迷惑をおかけしている」と陳謝。自動料金収受システム(ETC)の利用者割引も重なる時期だけに「1時間でも早く通行止めを解除したい」と述べた。
 復旧を急ぎたい一方で、想定以上の地盤の緩みなどが影響し、作業は遅れた。同社は地震発生当日の11日夕、工事は13日午前零時までに完了する方針を示していたが、翌12日朝には目標を13日昼までに延長。さらに13日朝には、同日中の完了が難しいと発表した。
 開通が遅れたことに、高橋社長は「現場の状況を事前に把握できたわけではなく、その時点で最善の方法をとった。工法変更した影響が大きい」と説明した。
 復旧工事は当初、路肩を中心に鋼材を打ち込む工法を取る予定だったが、地盤の弱さに加え、大きな石に阻まれて早々に断念。崩落部分に約1トンの土が入る土のう約700個を積み、セメント入りの盛り土を約2500立方メートル流し込むなど、より大掛かりな工法に切り替えざるを得なかった。
 岐阜大工学部の八嶋厚教授(地盤工学)は変更後の工法について「応急対策として一般的なやり方。復旧に数日かかるが、地盤が悪くても対処でき、今後行う恒久的な対策の一部として使える可能性もある」と指摘した。
2009年8月14日付(中日新聞)
続きは・・・http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20090814/CK2009081402000174.html

0 件のコメント: